お年寄りのケアについて


すでに歯を失ってしまった方々へ

当院では年齢や機能喪失の具合やその方のプライオリティー(生活の質に関わるその方独自の優先順位)を重視して治療に臨みます。

歯が残せなかった場合は、別の手段をつかう(若しくは使わないで様子をみる)事が有効かどうかを検討します。

歯を残すと言う事は「その方の人生のプライオリティーの一端を満たす手段の一つ」でしかありません。

歯を残す事以上の「手段」は現在の所、どの医療機関でも存在しないのが現状です。

その他の手段を使った際の「デメリット」について一緒に考えていきましょう。
 

全ての人が同じ治療ではいけません


例えば、50代の方が歯を失ってしまった場合。

インプラントのようなものを使ってでもしっかりとした咬みあわせを作る必要が有るかもしれません。

しかし80代の方が歯を失ってしまった場合に、その後特養や老人ホームへ入る可能性がある場合には、インプラント治療や場合によっては「歯を残す」事自体が害悪になる可能性があります。

同様に80歳の方でもしっかりとした「飲み込む」能力がある方と、ない方ではまた対応が違ってきます。

ない方の場合は「飲み込む」為の能力がどのくらいあるかを検査した上で、飲み込む事ができるようにする装置が必要になります。